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トム・ハンクスが空港に閉じ込められる... 映画「ターミナル」(2004) あらすじ ネタバレあり感想

今回紹介するのは2004年アメリカで公開された映画「ターミナル」です。

トム・ハンクスといえば出演する作品に名作が多いことで有名ですが、この作品も間違いなく名作の一つに数えられるでしょう。

また本作は、トム・ハンクスにしては比較的珍しいコメディの要素を持ち合わせています。重苦しい雰囲気の映画が苦手、という方でも気軽に楽しめるかと思います。

では、紹介に移っていきたいと思います。

 

「ターミナル」

f:id:mamamatutu:20200516231106j:plain 引用元:映画.com

 2004年 アメリカ

原題:『The Terminal』

監督:スティーブン・スピルバーグ

出演:トム・ハンクス
           キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
           スタンリー・トゥッチ   他

 

映画「ターミナル」あらすじ

東欧の小国、クラコウジアからアメリカ、ジョン・F・ケネディ国際空港へと降り立ったビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)は、入国審査を通過することができず、空港内の国境警備局へと呼び出される。そこでビクターは、国境警備局主任であるディクソン(スタンリー・トゥッチ)から、祖国のクラコウジアがクーデターにより事実上消滅したということを知らされる。

祖国を失い、アメリカへの入国も不可能となってしまったビクターは、仕方なくJFK空港の国際線乗り継ぎロビー内での生活を始めることになったが...

 

 

映画「ターミナル」感想、見所(ネタバレ注意)

  架空の国からやってきた男ビクター

この映画、空港内での生活を余儀なくされるという奇抜な設定もさることながら、設定面で最も注目すべき点は、主人公であるビクターの祖国、クラコウジアが実際には存在しない国であるというところでしょう。東欧にある小国であるという設定ですが、国が存在しない以上、言語も当然架空のものになります。驚くことに、主人公ビクターを演じるトム・ハンクスは、全編を通じてこの架空の言語を使いこなします。中盤以降はだんだんと英語を習得していき使用頻度が減っていくとはいえ、架空の言語を不自然に見せることなくアドリブで演じ切ってしまうトムの演技力には脱帽です。

あと、「フォレスト・ガンプ」の時にも思いましたが、トム・ハンクスはあまり流暢でない英語を話す演技がとても上手ですよね。本作でも、主人公が空港内での生活のうちに徐々に英語を習得していく様子が自然と描かれています。

   どんどん仲間を獲得していこう

空港での生活を始めた当初、ビクターは空港内に親しい人もおらず、あまつさえ厄介者扱いをされる存在でした。ところが、日を重ねるうちに、まじめで努力家であるビクターは、その人としての魅力から多くの仲間を獲得しています。はじめは険悪であった清掃夫のグプタや、機内食サービスのエンリケ、そして客室乗務員のアメリア(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)とも仲良くなり、最終的には空港内で働く誰からも認められる存在へと成長していきます。私は、これこそがこの映画を観るうえで最もおいしいところであり、観ていて気持ちいいポイントであると思いました。彼を最後まで敵視し続けたディクソンでさえも、最後の最後ではほんの少しだけ彼に「デレ」を見せています。

人間の芯からにじみ出る魅力とはどういったものか、ここからわかるような気さえしました。

   父との約束、達成できてよかったね

そもそものビクターがアメリカへと渡った理由ですが、それは彼の父との約束に起因しています。熱狂的なジャズファンであったビクターの父、ディミタルは、ハンガリーの新聞で、57人のニューヨークのジャズ・ミュージシャンたちの集合写真を目にします。 ディミタルは、彼らにファンレターを送り、次々とサインをもらってはピーナッツの缶詰の中に大事に保管していました。そのほとんどからサインをもらうことができたディミタルでしたが、最後の一人、ベニー・ゴルソンからは、何年待っても返信をもらうことができませんでした。ビクターは、そうして無念のまま亡くなってしまった父に、必ずベニー・ゴルソンのサインをもらい、缶詰に収めると約束したのでした。これが、ビクターが単身異国の地へと渡った理由です。

空港内の仲間の助けもありアメリカへの入国を果たしたビクターは、最終的にベニー・ゴルソンにサインをもらい、缶詰に収めることに成功します。

なんというか、空港を出てからはあっさりと事が進みサインをもらうことができるのですが、私にはこのあっさりさがとても心地よく感じました。いろいろなことがあった空港内での日々、その余韻を楽しみつつ、ビクターの目的の達成を安心しながら見守る、これがなんとも心地よいのです。

ラストに不穏な雰囲気や謎を一切残すことのないこのつくりは、個人的にとても好みでした。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか、空港内で奮闘する男を描いた映画、「ターミナル」

この映画、コメディ要素もあり、ロマンス要素もあり、なんというかバランスのいい映画のように感じました。

そしてなんといっても、名優トム・ハンクスの主演は安心して観ることができますね。

この記事では紹介しきれなかったポイントも多くあるので、気になった方はぜひ観てみてはいかがでしょうか。

 

個人的おすすめ度   ★★★☆☆

 

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